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恐怖と湿度が伝わってくるジャパニーズホラー「仄暗い水の底から」

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恐怖と湿度が伝わってくるジャパニーズホラー「仄暗い水の底から」

監督中田秀夫
脚本中村義洋
原作鈴木光司「浮遊する水」
公開年2002年
上映時間101分

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2005年にはハリウッドでリメイクリメイクされた『ダーク・ウォーター』も公開されています。

離婚調停中で夫と別居している松原淑美が主人公。
以前精神科に通院していたことなどを夫は持ち出して娘の郁子の親権を取ろうしてきたり、娘と一緒に住むマンションがジメジメしていたり、幼稚園の先生がちょっと教育に悪そうだったりと松原淑美は色々な要素で疲弊していく。

そのような疲労状態で行方不明になっている黄色いカッパの少女の影にも悩まされることとなる。
娘の郁子も見えない誰かと話していたり、黄色いカッパの少女のものと思われるミミコちゃんバッグを持っていたりして更に松原淑美の精神が削られる。
シングルマザーで精神的に疲れたお母さんが怪奇現象に悩まされる点はババドッグに近い

絵本の怪物が襲ってくる「ババドック 暗黒の魔物」

ホラー史に残るレベルの恐怖演出

松原淑美の乗ってるエレベーターの監視カメラ映像にだけ映る幽霊や、貯水槽が急に内側から叩かれるシーンなど多彩なパターンで怖がらせてくるが、最も怖いのは終盤のエレベーターのシーン。
娘の郁子と一緒にエレベーターに逃げ込むが、エレベーターは動かずじわじわと部屋の扉が開く。
黄色いカッパの少女が出てくるかと思いきや郁子が扉を開けて出てくる。
じゃあ今一緒に逃げ込んだ郁子は...。
このシーンで初めて黄色いカッパの少女(河合美津子)が姿をはっきり現す。
演出はとても素晴らしかったが黄色いカッパの少女の顔もっとこわくしてほしかった。

この後のシーンのエレベーターから水が溢れ出るシーンはシャイニングを参考にしてると思います。
十年後に河合美津子が女幽霊と同じアングルで出てくるけど、かわいそうな女の子だと正体が判明している分怖さは薄く感じました。

雨が降っている音や雨漏りの音だけで恐怖を感じる

映画の一つのテーマとして水に対する恐怖があると思います。
水に浮かぶ髪の毛。 天井の雨漏り、 エレベーターの水滴などから生理的嫌悪感を感じます。
いっぱいになった浴槽もただ濁っているだけでなく汚い浮遊物があります。

また雨が降ってるシーンも多く、全体的に水の音を強調することで視聴者に嫌でも湿度が伝わってくる。
水はどこにでも存在するから逃げ場がないという恐怖も感じます。
怪物ではなく水に怖さを感じさせる映画は珍しい。

黒木瞳と小日向文世の演技力の高さ

ネットで検索すると松原淑美を演じた黒木瞳の演技や役に対してイライラしてる人もいるようですが、
演技力が高すぎて視聴者に嫌悪感を抱かせている気がします。
常に最適な行動は取れないし情緒不安定な母親の役を完璧にこなしてるせいで役者が叩かれてるのは役者的には喜ばしいことなのか疑問ではありますが。
最後の選択もおかしいと言っている方がいますが、娘を守るための選択をしただけなのでおかしいとは感じませんでした。


また松原淑美の夫役の小日向文世もとてもいい味を出しています。
この役もまた嫌なところもあり娘を思う気持ちもある複雑な役ですが完璧に演じています。
タバコの火を消す時の癖などで性格を表現しているのもいい。

小木茂光演じる弁護士が黒木瞳の妄言とも言える話をしっかり聞いて調査までしてくれた有能さに感激しました。
馬鹿馬鹿しく感じる怪奇現象の説明も論理的に考えて問題解決してくれていたので松原淑美の精神崩壊をギリギリで防いでくれました。

子役の演技力もよく、調べると菅野莉央という女優で「悪の教典」や「ノロイ」などのホラーにも出演されていて今でも現役だったので他の作品も見てみようと思います。
ジャパニーズホラーの一つの到達点と言われてる映画なので良かったら見てみてください。

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