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新しい恐怖表現を堪能できるホラー映画「呪詛」※ネタバレ注意

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新しい恐怖表現を堪能できるホラー映画「呪詛」※ネタバレ注意

公開年2022年3月18日
監督ケヴィン・コー(柯孟融)
脚本ケヴィン・コー(柯孟融)、チャン・ジャウェイ(張喆崴)
上映時間111分
製作国台湾
製作費3,300万台湾ドル(24年3月レートで約1億5,814万円)

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こんにちは、ホラー研究家のユウリです。

オカルト大好きユウカです。

今回はネットフリックスで話題となったホラー映画、「呪詛」について話していくよ。

おっ、ホラー研究所っぽくなってきましたね。私はその作品見ていないのですがネタバレ含みますか?

ネタバレを含むよ。大きなネタバレは最後に紹介するけどネタバレ0で見たい方は「呪詛」を見た後に視聴した方がいいね。

まぁ私はネタバレ見てからでも作品を楽しめる派なので大丈夫なのですが。
では、ユウリさん紹介をお願いします。

「呪詛」は2022年3月18日に公開されたケヴィン・コー監督の台湾映画だよ。
制作費は3,300万台湾ドル(24年3月レートで約1億5,814万円)とこの種のホラー映画は低制作費で作られる作品が多い中、多額の制作費を費やして制作されている作品だ。

呪詛は実際に台湾の高雄で起こったカルト事件がモデルで、
モキュメンタリーというドキュメンタリー映像のように見せかけて演出する表現手法を使っており、かなりリアリティがあってとても怖い映画だったよ。
ウィキペディアには

虚構の物語を、あくまでも事実を伝えるドキュメンタリーとして構成する映像手法である。
そのため、ドキュメンタリーの慣例に則って架空のインタビューやニュース映像、関係者の証言などが織り交ぜられてゆく。
また、発掘されたビデオ映像という形態で、逆に一切のテレビ的な構成を排する作例もある。
内容はコメディからホラーまでと幅広い。

wikipedia

とあるね。
モキュメンタリー作品では「パラノーマルアクティビティ」や「ブレアウィッチプロジェクト」が有名だね。

どちらも低予算作品で有名ですよね。高い制作費をかけたモキュメンタリーってだけでもちょっと興味そそられます。


モキュメンタリーって劇中にあるカメラを使った映像だからカメラワークが難しいんだけど、
車の中に置いたビデオカメラからの映像で警備員が迫ってくる映像を見せるなど、面白いカメラワークで上手く状況を説明していたね。
「呪詛」は製作費が桁違いに高いのでその分他のモキュメンタリー作品より見応えがあったよ。


この作品にはカルト宗教が出てくるんだけど、あまりにリアルなので私は実際にある宗教なのかと思っていたんだ。
しかし劇中の宗教的な設定はすべて架空のものであると監督が述べていたよ。

リアルなカルト宗教ってだけで恐怖を感じますね。
カルト宗教を描くということは霊的な事象ではなくヒトコワ系ですか?

両方かな。霊的な事象、ヒトコワ系、どちらの要素もあるんだ。

「呪詛」は冒頭の引き込み力が凄い

主人公のリ・ルオナンが娘のドォドォ呪いを解くために、奔走するストーリーという大筋はベタなんだけど、リ・ルオナンが視聴者に向けて行動を促すという冒頭が面白くとても惹かれたよ。これが一つ目の面白いポイントだね、
行動を促す?どのようなものだったんですか?
この映像を見てほしい。私が作品中に出てくるものを簡単に作って見たんだ。


ユウカにはこの観覧車がどっちに回っているように見える?

右回りです。

少し目を閉じて「左回りに」と念じてもう一度目を開いてみて。

んー「左回りに」…。おぉ左回りに回ってます。


これは別にどっちに回っているわけでもなく見る人によって、変化する映像なんだ。
シルエット錯視とよばれるこの錯視は、ウェブデザイナーの茅原伸幸さんによって作られた女性が回転している映像が有名だね。
時計回りに回転しているようにも見えるが、反時計回りに回転しているようにも見える。
この現象は、錯視に奥行きの視覚手がかりが存在しないことにより生じるんだ。

これは視聴者の集中力を上げるような役割もある気がするんだ。私もこの観覧車の映像を試すために少し集中したからね。その観覧車の映像と自分のメッセージを主人公のリ・ルオナンが動画共有サイトに動画を投稿する
という設定でとても自然に映画を見ている人にも行動を促していた所が良かったよ。


「私たちの意思が世界を作っている」という言葉の後でこの謎のマークが表示されるんだ。


次のカットでは臨場感ある交通事故のドライブレコーダーの映像だったので一気に映画の世界に入り込めたよ。
その後不気味な映像の後また主人公のリ・ルオナンの場面に戻り、
「私と一緒に呪文を唱えてほしい。念じるだけでもいい」と言って、手の甲を合わせたポーズをとり、
「ホーホッシオンシーセンウーマ」というんだ。

すごく引き込まれる冒頭ですね。謎のマークも謎のポーズも謎の言葉も気になります。

その間BGMでお経のような声がずっと流れてるのも怖かったよ。

「大黒仏母」の怖さが凄い

二つ目の面白かったポイントは、「大黒仏母」だよ。
架空のカルト宗教の神のようなものみたいなんだけど、この大黒仏母の像がとても怖いんだ。
ヒンドゥー教のカーリーに由来する可能性が高いと言われているんだけど、この元ネタのカーリーも怖いよね。
カーリーは血と殺戮を好む戦いの女神で全身青みがかった黒色で3つの目と4本の腕を持ち、斬り取った生首を持っており口からは長い舌を垂らし、生首をつないだ首飾りをつけ、切り取った手足で腰を飾った姿で描かれることが多いんだ。

顔が隠されてるのが不気味です。とても恐ろしいものが隠されていると想像させられます。カーリーとは」生首持っているところや禍々しいところが共通してますね。

終盤には大黒仏母の隠された顔も観れるんだけど、
散々引っ張ったハードルを越えるものとなってたので是非実際に視聴してみてほしいね。

「呪詛」はジャンプスケアのタイミングも質も良い

のこの作品の良かった点はジャンプスケアの頻度がちょうど良いという所だね。もちろん質も良い。
ジャンプスケアはホラー系作品で用いられる、大きな恐ろしい音と共に映像を突然変化させるテクニックだ。
1980年代以降の映画でよく見られるジャンプスケアは、「ホラー映画の最も基本的な構成要素の1つ」と言われているよ。


ただホラーの醍醐味ではあるけどジャンプスケアに頼りすぎると効果が薄れちゃうんだよね。
適度なジャンプスケアによって他の部分でも怖さを感じることができる。
良いと思ったジャンプスケアを紹介すると、頭をかきむしるおばさんがライトの点灯に合わせて消えたり出現したりした後のジャンプスケア。
古典的ではあるけどホラー映画に一つはほしい要素だね。


次に監視カメラの映像で警察が急に自⚫︎するというジャンプスケアだ。これは意表をつかれるタイプだね。
これも冒頭に流れるんだけど恐ろしい映像だったよ。

油断をしている時にくるやつですね。バイオハザード1の犬ですね。

最後に紹介するジャンプスケアは「急に焼いたガラスを食べるおばあちゃん」のシーンだ。
これは思わず声が出るくらい驚いたんだけど文章では伝わりづらいからぜひ見てほしいね。
このジャンプスケアは物語中盤にくるんだけど、本当にいいタイミングで来るんだよね。
場面転換もとてもスムーズだから終始だれずに視聴できるんだよ。

「呪詛」は不安にさせるような怖い演出が良い

じゃあ次は不安にさせるような怖い演出を紹介するよ。
ジャンプスケアに比べると地味かもしれませんが重要な要素だね。
まずは、小さい子が刃物を持ってうろうろしているシーンだ。自分の子供がいる人なんかはみていられないかもしれないね。

想像するだけでハラハラします。衝撃的怖さではないですが不安感が高まりますね。

しかも誰かに命令されているようでもあり、特に怯えている風でもないのが不気味なポイントだ。
次に同じ所をループし、ラジオから意味不明な音声が流れるシーンだ。
ホラーゲームでよくある演出ですが擦られているだけあって怖いことは折り紙付きだね。
色んな作品であるけどやはり「PT」がまず思い浮かぶ演出だ。このホラー作品も素晴らしいのでこれは別の機会に紹介しよう。

「呪詛」のよくなかったポイント

では次はよくなかったポイントを紹介するね。
途中にあった怖いシーンをリプレイ再生するような演出があったんだけど、
この演出は少し現実に戻される感じがあり、ない方がいい気がしたね。


この演出は「SAW」のように、今までの伏線を回収するような形でそれがメインであるなら効果的だけど
「呪詛」にはあっていないと感じたね。分かりやすさを重視したのかもしれないけどね。

「SAW」のあの演出はBGM含め大好きですけど、
「SAW」よりもリアリティ重視でモキュメンタリーの手法も使っているなら確かに合わないのかもしれませんね。

もう一つ、主人公のリ・ルオナンを助けようとしてくれる人に対するリ・ルオナンの行動に違和感を感じる場面があったんだけど、
なぜ助けようとする人にそのような行動を取るんだ?って思ったけど最後まで見るとそのおかしな行動にも納得できるようになってて感心したよ。

それはよくないポイントに見せかけて良いポイントですね。

「呪詛」最も怖いネタバレ

最後に少しこの作品の最も怖いポイントについて話すね。大きなネタバレに関わることだ。
それはこの作品は主人公のリ・ルオナンは、視聴者である私たちに対してもメッセージを発信しているということだ。

それは…。メッセージによっては怖いですね。

そこは作品を最後まで見て自分で体感してほしい。とても良い体験だったよ。
今日はここまで。今回はネットフリックスで話題になったホラー映画「呪詛」の紹介をしたよ。

まとめると、「呪詛」はすごい製作費のモキュメンタリー、冒頭で引き込まれる作品、良い塩梅のジャンプスケアってことですね。

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ホーホッシオンイーシーセンウーマ

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▼YouTubeで怖い事件の考察などもやってるので良かったら見てください▼

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