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橋本環奈と中村獅童が出演のスプラッター映画「シグナル100」
橋本環奈 ファースト写真集 『 Little Star -KANNA15- 』
公開年 | 2020年 |
監督 | 竹葉リサ |
脚本 | 渡辺雄介 |
原作 | 漫画「シグナル100」宮月新・近藤しぐれ |
上映時間 | 88分 |
ありがちな学校バトルロワイヤルだが設定が複雑
学校で起きるバトルロワイヤル系は一気に売り出したい若手俳優を出演させることができるのと、
スプラッター要素もあるので一定の需要が見込めるため映画化しやすいのかもしれない。
恋愛ものだとどうしても主役だけに注目が集まるが、バトロワ系は良くも悪くも脇役の演技が目立つ。
今の時代に合わせているのかわからないが展開がすごく早い。
映画「バトルロワイヤル」の展開にかなり似ているが全体的な作りはかなり雑に見える。
バトルロワイヤルの設定はシンプルなので、その設定を守りつつ物語を展開することが容易だが、
シグナル100は100個の自殺催眠のシグナルというルールを守らなければ設定が破綻するのでかなり難しい。
実際にルールが守られていないと思われる箇所
興奮した性器に触れるシグナル
服の上からだと触れてる判定にならなそうなのにあっさりアウト判定。
・手を繋いで5歩以上歩くというシグナル
和田が自身のことを好な女子生徒を保健室に連れていくシーンで、手を繋いだ状態で歩いている。
・ペットボトルの飲料を飲んではいけないシグナルがあるのに口に含む
飲み込んでないからセーフみたいな流れだったが、口に残った微量な飲料がセーフなのが気になる。
さらにその行為をセーフと確信しながら行動している。
もっと言えば後半に死を恐れている描写すらあるのにも関わらずそういった大胆な行動をしている。
・酒を浴びるシグナルを利用して生徒に酒を浴びせる
服に付着したらアウトなのか、肌に付着したらアウトなのかわからないが、
服だとしたらカッパで防御しようがカッパが服だとカウントされそうだし、
肌がアウトなら顔を覆わずに酒をばら撒いていることがあり得ない。
あと酒は一体どこで見つけてきたのか気になる。
行動がおかしい登場人物と、シグナルの曖昧さ
最も気になったのは「7人以上に指をさされる」というシグナルの扱いです。
このシグナルの厄介な点はシグナルにとって死ぬ被害者の意識や行動と無関係だということです。
もし7人に指をさされたと被害者が感じたらシグナルとなるのであれば辻褄が合いますが、
そうだとすると目を伏せたりして7人全員を視認しなければセーフとなります。
さらに自分がそう感じなければシグナルとならないのであれば無意識下に行った行動も全てセーフになったり、
寝たり、意識を失っている状態であれば全てのシグナルを無効化することもできるはずです(寝ることがシグナルなら別ですが)。
また、7人以上に指をさされるというシグナルは自分だけが独占すべき情報です。
なぜなら7人以上に裏切られたら確実に自分が死ぬからです。
和田という生徒の行動が一番不可解なのですが他の生徒たちにも違和感があります。
何かがシグナルになりしんでしまうことが明らかになった後にも積極的に多くの行動を取ろうとしてしまうのですが、これは実際には考えられない行動です。
元凶である下部先生の行動原理
この人が何をしたかったのかが最後までわからない映画でした。
「SAW」のジグソウのようにゲームを最前線で観賞するという動機であれば現場に監視カメラなど設置するか、現場にいるべきだが序盤で退場していた。
単純に生徒にしんで欲しかったのであればシグナルのことは一切伝えずにいるべきである。
完全に蛇足だったラストシーンもよくわからなくて、
どういうトリックを使って生き残ったのかは説明して欲しいと思いました。
似たような映画では「悪の教典」の方が良かったです。
しかし橋本環奈の可愛さと中村獅童の演技力は良く、生徒の多彩な死に方も面白いものがあったので良かったら見てみてください。
橋本環奈 ファースト写真集 『 Little Star -KANNA15- 』
日本版ハッピーデスデイ風の橋本環奈主演ホラー映画「カラダ探し」
原作 | ウェルザード |
監督 | 羽住英一郎 |
脚本 | 土城温美 |
上映時間 | 102分 |
製作国 | 日本 |
橋本環奈が嫌われている設定が気になってしまう。使いたい女優とキャラクターがミスマッチしている作品は多々あるが、大人の事情で仕方ないのだろう。
最初の不気味そうなカットの連続は唐突すぎる上にストーリーとの関わりがわからないのが勿体無い。
LINEに来る怖いメッセージや子供の描いた絵も最近のホラー映画ではよくある演出。
怖い映像を作ってそれに当てはめるようにストーリーを作っているような印象の映画でした。
いじめの描写が少し古臭い。背中にうんこと書いたの張り紙やお金がなくなっていることをいじめ対象者のせいにするなど。
タイムリープで起きたことなので極端なホラー描写を連発し、また繰り返すことができるハッピーデスデイのような作りをしている。
椅子などで攻撃を防いだり首を絞めたり物理で攻撃できる赤い人。
物理が通用する相手というのは諸刃の剣で、表現方法は増えるが恐怖感は薄れるというな設定だと思います。
霊能力が使える人間を出すのもこの設定では難しそうなので対抗手段を用意するのであれば物理が通用する設定しかなかったのかもしれません。
私なら赤い人の露出はかなり抑えて超常現象などで生徒が死んでいくような設定にすると思います。
尺の関係で仕方がなかったのかもしれないが、主要キャラである女性3人が仲良くなるのが唐突すぎるのも気になりました。
ポップなBGMに合わせて死ぬシーンはそのまんまハッピーデスデイ。
この映画の主目的であるカラダ探しの「カラダ」が模型すぎるのが残念。
もっとカラダの造形や質感にこだわってほしかった。
学校から事件のあった屋敷に場面転換をすることで飽きさせない工夫は見られた。
ストーリーに不自然さがないように場面転換するのは難しいのかもしれないと、この映画を見て感じました。
開き直って同じ空間で起きるホラー映画にして予算をカラダの造形に使って欲しい。
もう一つ気付いたのは最近の邦画ホラーでありがちだが、ストーリーに対して上映時間が長いということです。
この映画も削りまくって30分くらいの映画にしたら良い映画になりそう。