恋愛趣味レーションの皮を被った最恐ホラーゲーム
日本のゲームが好きなアメリカのゲームクリエイターのダン・サルバトがほぼ一人で作成したゲーム。
キャラクターやストーリーがアメリカの人が作ったと思えないくらい日本人好みで驚きました。
前半は伏線を撒きつつ後半の恐怖を増幅させるパート。
文芸部という設定をかなり生かしていて怖い後半の展開を抜きにしても面白いストーリーだった。
サントラも発売してるけどトラウマ蘇るので僕は買う気にはなれない。
部員同士でオリジナルの詩を見せ合うという部活動をして他の部員と交流を深めるのだが、
前半はキャラクターの性格を知ったり好感度をあげたりするだけの機能だと思ってました。
後半の詩の交換は怖くて見たくない気持ちになるレベルのホラー機能になっています。

Twicthで配信していたのでプレイ済みのアメリカ人からアドバイスをもらいながらプレイしていたので、
1人でプレイしてたら分からなかったであろう恐い演出も楽しめました。
かなり細かいところまで恐怖を散りばめていて驚きます。

前半のギャルゲーの空気から文化祭で一転ホラーになります。
セーブデータが壊れる演出
物語序盤で文芸部部長のモニカにセーブをすることを勧められる。
たまにあるメタ発言くらいにしか思っていなかったが今思えばこのゲームの根幹となる発言だった。
文化祭の後せっかくセーブしたデータが消えてまた最初からゲームが始まるが違和感がすごい。
まず存在が消えているキャラクターがいるしたまに画面にノイズが走り、
ゲームのデータに干渉してくるキャラクターがいることがやんわりわかる。
また教室内の後ろのポスターがトラウマ画像に変わっているシーンがある。
コメントで教えてもらって気づけたけど普通にプレイしてたら見逃すようなところにも仕掛けがあるのがすごい。
そのポスターに向かってズームしていることに後から気づきました。
その他にもノベルゲーでよくあるスキップ機能までホラーの演出として使っているところがあり天才的だった。
この場に一緒にいる主人公の精神状態もとても気になる。

第3の壁を壊すキャラクター
物語の終盤で分かるがこのゲームのローカルファイルにあるcharactersファイルにある登場人物のchrファイルが改ざんされて、
恐ろしい画像になっていたりこのファイルを削除することで物語に影響を及ぼしたりする。

なので展開が全く予想つかない恐怖がある。映像も3Dとかではなく2Dの絵なのにも関わらず下手なジャンプスケアより恐い。
今までプレイしたホラーゲームで一番怖い!
ページを次に進めることが怖くなるほど怖いが、結末が気になるので最後までプレイしてしまう。
結末もとても綺麗に終わるので一つのストーリーとしての完成度も高い。
ホラーゲームもホラー映画も少人数、低予算でもセンスや努力ですごい作品になることがあるから夢がある素晴らしいジャンル。
同じ精神的恐怖の『OMORI』というゲームもとても面白かったです。
OMORI がじらがプレイした中で最も鬱になるゲーム